7725 インターアクション

四半期決算に偏り(ブレ)がある銘柄の難しさ(インターアクションの企業業績・株価分析)

2019年4月の話ですが、インターアクション(以下、IA)の好決算を見越して株を購入していました。

 

そのIAが、決算発表(2019年5月期3Q)の翌日月曜日に-12%の大暴落となっていました。

 

何故、IAは暴落したのでしょうか??

 

このIAの過去決算を例にして、四半期決算に偏り(ブレ)がある銘柄の難しさについて学んで頂きます。

IAが決算直後に暴落した主要因はQ on Qの減収減益

IAについて、直近で発表された3Q決算までの四半期業績推移を見てみましょう。

まず、2Q⇒3QのQ on Qで見ると減収減益となっていることが分かります。

それに加えて通期上方修正も出なかった※ことが決算直後にIAが暴落した主要因でしょう。

※今年の1月に通期上方が出たばかりではあります

 

Q on Qの減収減益は今のIAにとって大きな問題なのでしょうか?

ここからは、IAの利益の大半を稼いでいるIoT関連事業※に絞って話を進めます。

※IoT関連事業:カメラのイメージセンサー(CMOS)を検査するための光源装置を主に製造・販売する事業

高単価少数顧客の受注型ビジネスモデルの場合は四半期ごとのブレが大きい

IAの光源装置ビジネスにはいくつかの特徴があります

 

①販売先が少ない(CMOSを製造している主な企業は世界に数社のみ)

②装置1台あたりの価格が大きい

 

このような特徴があるビジネスモデルでは、クライアントの発注や完成品の納品がどの四半期に(たまたま)多く入るかで業績が大きく上下します。

顧客の数が多かったり、低価格の製品を多数売るような形態であれば平準化されやすいのですが。

 

前節のIAの四半期業績の推移を見ると、季節性とかではなく単純に四半期ごとのブレが大きいことが分かります。

受注状況をみる限り、IAの3Q鈍化に問題はなさそう

IAの受注残高(受注したけどまだ売り上げになっていないもの)の推移を下記グラフにしてみました。

3Qにおいても前期に比べて極めて高水準の受注残高をキープしています。

これだけ残高があれば、当面のIoT部門の業績に問題はなさそうです。

 

CMOSについてはソニーがダントツで世界シェアトップ(5割)なのですが、ソニーは今後3年間でCMOS関連の設備投資を重点的に行なうと明言しています。

主に車の自動運転に絡んだ車載向けのCMOSで主導権を確保するためです。

 

ソニーの設備投資が集中する向こう3年間においてIAの業績は安泰と言えるでしょう。

偶然要素で四半期決算が大きくブレる銘柄の決算跨ぎは無理しない方が良いかもしれない

これまで見てきたように、市場環境を含めてIAの今後の業績についてはあまり不安がありません。

このようなビジネスモデルの会社は、四半期ごとのQ on Qの推移というよりは年間ベースや中長期の社会変化を手掛かりに投資判断がされるべきです。

 

ただし・・・

Q on Qの鈍化で株価が下がっているのは事実(T_T)

 

IAはB to Bの会社ですので、以前は割と投資玄人向けの銘柄でした。

それがいつしかSNS等で騒がれるようになって、短期目線の個人が多く群がる銘柄になってしまったことが安易な株価反応の原因かもしれません。

 

たまたまの納品タイミング等で四半期が業績がブレて、それに呼応して株価が上下するようではたまったもんじゃありません。

”たまたま”に対しては企業分析で対応することが難しく、四半期決算跨ぎのギャンブル要素が強くなってしまいます。

 

そのような銘柄の決算跨ぎについては、ある程度ギャンブルと割り切って無理しない方が良いかと思います。

 

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